【神居古潭】1億年の歴史が残されたパワースポットに迫る

神居古潭

こんにちは。

今日は、生まれも育ちも旭川人の私が「神居古潭の魅力」に迫ります。

神居古潭(カムイ・コタン)は旭川八景の一つに選定されている名所で、春は桜を、秋には紅葉を見ることができます。

国道12号線の脇道沿いにある事から、夏にはドライブやツーリングコースの休憩スポットとして利用される方も多い場所なんですよ。

2019年には出川哲郎さんのTV充電の旅で「パワースポット」として紹介されて、更に有名になりました。

パワースポットと呼ばれる由縁になった理由

⚫︎アイヌ民族から「神の村」と呼ばれていた

⚫︎縄文時代に作られた「竪穴住居跡」が残されている

⚫︎1億年以上前に「大陸がつながったことを示す形跡」が残されている

このような歴史があるからだと思われます。

1億年もの歴史を振り返りながら、神居古潭の魅力に迫りたいと思います。

神居古潭の地名はアイヌ語を音訳した「神の村」

やってきました!神居古潭!

訪れたのは2019年の9月中旬。

本来ひんやりと涼しい時期なのですが、近年の北海道は各地で「熱帯夜」を記録するほどの暑さに見舞われています。

紅葉の時期も遅れてきて、この年の神居古潭は10月中旬あたりから色づきはじめました。

さて「神居古潭」という地名ですが、実はアイヌ語を音訳したもので特別な意味があります。

神居古潭の地名はアイヌ語を音訳したもの

神居古潭(かむいこたん)は『カムイ・コタン』と2語に区切られていて、それぞれに意味があります。

⚫︎カムイkamuy → 神

⚫︎コタンkotan → 村

直訳すると「神の村」になるのですが、

神居古潭でいう神とは『魔神』だという説が有力なんです。

神居古潭に伝わる『魔神』とは?

▲石狩川(河川の長さは全国3位)

写真で見ると「のどかな風景」に見えますよね。

今でこそ、橋の上から景勝地を一望することができますが

アイヌ民族にとって舟が唯一の交通手段だった時代、この川を渡るのは危険行為でした。

  • 大地
  • 動物
  • 植物

すべての自然や命には「神が宿っている」と考えていたアイヌ民族にとっては、この川もおなじく神様を宿す場所だったのですが、

川の流れは早く、最深部は70mと深く、両端には岩壁が迫ります。

たびたび犠牲者が出て通行人を苦しめる難所だった事から「魔神が住む村」といわれていた説が有力です。

実際に川を覗いてみると、急流でグルグルと渦を巻きながら流れている所もあります。

正直こんなところを舟で渡っていたなんて、考えただけでも恐ろしいです…

幼い頃から神霊スポットとしての噂が絶えなかったのも、魔神がいるとして恐れられた伝説が由縁だったのかもしれません。

神居古潭の変成岩帯からみる1億年前の歴史

▲神居大橋

神居古潭の駐車場を降りて橋の入り口まで行くと、デコボコとした岩肌が見えてきます。

神居古潭変成岩帯(かむいこたんへんせいがんたい)

この岩は変成岩帯とよばれていて、北海道を南北に伸びています。

出典:コトバンク

▲地図から見る変成岩帯の分布図

地図で見ると、北海道を南北に伸びているのがわかりますね。

距離にすると300km以上もの長い岩です。

それで、この変成岩帯が何なの?というと、

1億年以上前に、

北海道の西半分と東半分のプレートが衝突して繋がったことを示すもの

として、地質学上では世界的に貴重なものとされているんです。

そう!神居古潭は、1億年以上も昔に北海道を形成した時の「プレートのつなぎ目」が見られる場所なのです。

もともとは別々だった大陸が、繋がった証。

何だかロマン溢れませんか?

ちなみに、日本とハワイはプレートの移動で「1年に8cmずつ近づいてる」というデータがあります。

そうすると今から1億年以内に日本とハワイの大陸がくっつく!という計算になるのですが、

プレートの高低差によってハワイは日本海溝に沈んでしまうのだとか…

大陸がくっつくのは、そう簡単な事じゃないみたいです。

神居古潭おう穴群は魔神の足跡!?指定記念物

自然が作りだした神居古潭の地形のなかには「神居古潭おう穴群」があります。

おう穴群とは?

出典:赤い身のランプ

おう穴とは、川の中に入り込んた砂利がグルグルと渦を巻きながら、長い年月をかけて岩を浸食してできた穴の事です。

ひょうたんや雪だるまの様なカタチをしていますが、アイヌ民族のあいだでは

魔神の足跡

と呼ばれていたそうです。やはり、よほど恐れられていたのですね。

大きいものは直径5mあって、何万年という時をかけて自然がつくった天然記念物です。

昭和41年(1966年)には旭川市指定記念物になっています。

旧神居古潭駅と蒸気機関車

神居古潭の橋を渡った先に見えてきたのは、なんと蒸気機関車!

明治時代には「神居古潭駅」が存在していて、旭川と神居古潭は石狩川に沿うように国鉄で繋がっていたのです。

展示物なので実際には乗れないのですが、目の前で見る列車の大きさには驚くばかり!

巨大な鉄アレー…ではなく、蒸気機関車の車輪です。めちゃくちゃ大きくてビックリしました!

廃止になった駅が残されてる理由

廃駅からすでに半世紀以上が経っていますが「明治時代に造られた数少ない駅舎の建築」ということで、旭川市によって開業時のような駅舎が復元されています。

駅のホームやトンネルまで昔のまま設置されてあるので、鉄道ファンがこぞってカメラを向ける場所でもあります。

神居古潭の木々を探策

神居古潭の自然を散歩していると、まるでジブリの世界に迷い込んだかのような風景に出会います。

秋口のキノコも発見!…でもこれは「タマゴタケモドキ」と呼ばれる猛毒なキノコなので、決して口にしてはいけません。

写真加工はしていないのですが、オーラをまとっているような木が撮れました。

もはや「神の村」と呼ばれていることに、何の違和感も感じない自分がいます。

神居古潭は近代的な観光地ではありませんが、地球史レベルの歴史を身近に感じることのできるスポットです。

まるでドラえもんの「どこでもドア」で、昔にタイムスリップしたかのような世界が広がっています。

冬の神居古潭

最後に、冬の神居古潭を紹介します。

ご覧のとおりの雪景色で、駐車場から先は除雪も入っていないので、冬季は橋を渡ることもできません。

白銀に包まれた景色は美しいのですが、残念ながら川を渡る手前から通行止め。

4月下旬のゴールデンウィークあたりから、11月中旬くらいまでを目安に解禁されていますので、その時期にぜひ立ち寄ってみてください。